なぜFXで勝てないのか分からないトレーダーへ
FXトレードは、自分自身を映した鏡である
FXトレードを見ると、その人の性格がよく現れているのが分かります。
特にリアルタイムでのFXトレードであれば明確にそれが現れます。
そこを自分自身が腑に落ちるまで理解して、FXだけではなくプライベートでも今後はどのように行動する必要があるのかということを考えないと、いつまで経っても同じ失敗を繰り返します。
例えば、現在のポンド円はとても強い上昇トレンドです。
この上昇トレンドに上手く乗っていけないどころか逆張りばかりを狙ってしまう思考というのは、恐らく仕事などにおいても何かしらの問題がある思考をしているのではないでしょうか。
一事が万事ということわざの通りです。
車で通勤していて思うのですが、後ろに渋滞を作っても何食わぬ顔で運転している人が「仕事はバリバリできます!」という姿が想像できるでしょうか。
恐らく仕事でも何かしら他人に迷惑をかけていても、本人は気が付いていないような気がします。
FXを学んで数年が経ちましたが、FXを学んだお陰で自分自身を振り返ることができました。
FX学び始めの頃と現在を比較すると、まだまだ未熟ですが相場分析の内容はマシになりました。
自分で1週間の振り返りをしてFXの先生が週末に配信されている相場の解説動画と照らし合わせてみても、極端にずれているということはあまりなくなりました。
しかし、自分自身の欠点というのは中々治らない。
最近は同じFXトレードを振り返ってみても、その内容が変わってきていることに気が付きました。
昔はFXトレードの内容だけに意識が向いていました。
「フィボナッチの○○があるから云々」
「トレンドラインが引けて、○○があるから云々」
「○○でエントリーが遅かった云々」
等々。
しかし今は、
「このFXトレード自分の悪い癖が現れているな」
「またノロノロモタモタと…」
「行き当たりばったりのFXトレードだな」
みたいなことを思うことが多くなりました。
FXだけでなく、その他においても「その人が抱える課題」というのは同じなのだと思います。
FXでやらかすことは、私生活でもやらかしている場合が多々ある。
今、私に必要なのは分析の仕方とかではなく、そういった自分自身の課題の改善が本格的に必要なのだと感じています。
ルール通りのFXトレードは、正直放っておいても問題ないんです。
問題は自分の課題が浮き彫りになっているFXトレードです。
それをどのように解釈し、対応策を考え、これからにつなげていくのか。
FXで安定して勝ち続けていくためには、絶対に避けて通れない道だと考えています。
自分自身がどういう人間なのか?それを理解することはFXで勝ち続けるためには重要
少し話が逸れましたが、FXの学び方が上手な人(成長するのが早い人)というのは、客観的に自分自身を見ることができる人だと考えています。
自分自身をよく分かっているので、上手くコントロールできるというか。
「自分はこういう傾向があるから、こういうことには気を付けよう」といったように、上手く合わせて物事を進めることができます。
FXにおいても、こういう時はやらかすことが多いから気を付けようと、事前に備えることができているのだと思います。
これがFXにおける「マイルール」に繋がっていくのですが、その話はまたの機会に。
「なぜFXで勝てない?」と考える前に、FXトレード・過去チャートを振り返る
2021年3月3~4日のポンド円1時間足。
赤い縦線の時点ではどのようなシナリオを立てることができるでしょうか。
まずは4時間足から振り返ります。
4時間足
誰がどう見ても上昇トレンドですね。
基本的には売りは考えずに、とにかく買う。
しかし、あまりにも上昇し過ぎているように思えます。
明確な押し目があれば分かりやすいのですが、それもなくどんどん上昇していく。
また、フィボナッチ等でこのトレンドの目的地を予測したいと思っても、有効な数値を上抜けてしまっています。
相場は過去に売りが入ったポイントは未来でも売りが入りやすい(買いも同様)という特徴があります。
その特徴に則り、日足レベルの過去に強い売りが入ったポイントを見てみても、ほとんど反応せずに上昇しています。
さて、これは困った…。
個人的には、現在のポンド円のように目安となるものをことごとく抜けていくあまりにも一方的な相場は苦手です。
「イク時はどこまでもイク…」、もとい「行く時はどこまでも行く」という言葉を具現化したような相場ですね。
適当なところで買っていればいい相場なのですが、上に行けば行くほど「そろそろ下降するんじゃない?」という相場観(笑)が顔を出してきます。
素直じゃないという表れなのかも…。
それはさておき、続いて1時間足を見ていきます。
1時間足
1時間足はというと、全体的には4時間足と同様に上昇の力が強い相場状況です。
このチャートをパッと見て目立つのが、中央付近に位置する約300pipsの下降です。
なぜここから?と思うような位置から下降してきています。
日足レベルであればトレンドラインが引けそうですが、右肩上がりだし前回からの間隔が開きすぎている気もするしで、あまり信頼性はないように思います。
そもそも日足レベルの抵抗帯に達したからといって、1時間足に直ちに反映させるものではありません。
結局、何が抵抗帯となって約300pipsの下降が発生したのかは分かりませんが、これまでにない下降が発生したというのは紛れもない事実であり、その後のチャート分析の根拠になります。
私は赤い縦線の時点ではこのように考えていました。
- 日足や4時間足を見てみても、これまで押し目なく上昇を続けている。
- 上昇が強いので買えばいいのですが、押し目がを形成してくれないと手を出しにくい。
- そう思っている矢先に、強めの下降が発生してくれた。
- もう少し下まで下降すると考えていたが、予想に反して下がらない。
- 将来的には上昇していくのかもしれないが、もし上昇するとしても200MAやトレンドラインまで下降してから三度目の正直で上昇していくのが分かりやすいか。
- もしかすると、200MAやトレンドラインまでの下降が狙えるかもしれない。
- フィボナッチリトレースメントの特殊な使い方だが、(第1安値はひげ扱いとして考えて)第2安値にFRを当てるとFR61.8が効いているように見える。
- もしそこで止まるようであれば売りを狙えるかもしれない。
大まかにはこのようなシナリオを立てていました。
このシナリオというのは私だけが特別に立てることができたわけではなく、FX勉強会の中には同じように考えていた人は多くいたと思います。
教えていただいているFX手法のルール内のことだけで、何ひとつ変わった内容はなく誰にでも簡単に立てられるシナリオだからです。
その後、実際にどのような値動きになったかというと、シナリオとは全く違う値動きになりました。
シナリオ作成時にはFR61.8で抑えられるようであれば売れるかもしれない、と考えていましたが、そこを上抜けていきました。
5分足はどのような値動きだったのかを振り返ります。
5分足
赤い水平線がフィボナッチリトレースメントを1時間足の第2安値に使った場合のFR61.8です。
5分足を見ると、実際に効いていることが分かります。
効いてはいるのですが、私にはもみ合っていてどちらに動くのか分からない値動きに見えます。
こういうポイントというのが、生死を分ける局面というか勝ち負けが分かれるポイントです。
良い意味でも悪い意味でも「その人らしさ」が出る局面でもあります。
「値動きを見る」のか「インジケーターを見る」のか
FX初心者が陥りがちなのが、インジケーターの数字をガン見してしまうという失敗。
もし先ほどのようなシナリオを立て、値動きを蔑ろにしてFR61.8しか見えていなかったらここで売ってしまうかもしれません。
逆に勝てるFXトレーダーというのは、インジケーターではなく値動きに主眼を置いてチャートを分析します。
今回であればFR61.8に達してからどのような値動きになるのか?ということを考えます。
また、ここから下がる場合、もしくは下がらない場合はどのような値動きになるのかということが頭の中に入っているので値動きに追従してFXトレードをすることができます。
私は未熟なFXトレーダーなので、実際にこの局面でチャートを監視していましたが手を出しませんでした(出せませんでした?)。
後から何度振り返ってみても難しい値動きに思えます。
どちらに動くのか分からない時にどうするのか?
答えは簡単で、「何もせずに見送る」ことです。
どちらに動くのか分からない状態でエントリーするのは、博打と変わりません。
そのため、リアルタイムで監視していた時にエントリーして勝ったとしても、それは将来的には何の意味もないFXトレードです。
それよりも、どのように値動きを見れば追従してFXトレードをすることができたのか?ということを後からでも考えることが重要です。