普段は1時間足と4時間足で環境認識をして、5分足でエントリータイミングを計ってFXトレードをしています。
今回は、4時間足だけに絞って環境認識・シナリオの立て方を実際に具体的な例を挙げて紹介します。
FXポンド円4時間足のみの具体的な環境認識
まずは大まかに過去の値動きから順を追って環境認識をする
まず、大まかに過去の値動きから順を追って環境認識をしていきます。
5月中旬から6月初旬にかけて、1000pips以上の強い上昇が発生しました。
この時点では下手に売りは考えず、どうなれば買えるのか?ということを考えていればいい簡単な相場でした。
エリオット波動に当てはめると、上昇3波にあたると思われます。
この上昇がどこまでも続くことはないので、いつまでもイケイケで買うことばかりを考えるのではなく、どの辺りまでは上昇する可能性があるのだろうか?ということも考えなくてはいけません。
そこでフィボナッチエクスパンション(FE)を使います。
上昇起点の山、0-1-2波にフィボナッチエクスパンション(FE)を当てると、
フィボナッチエクスパンション(FE)の161.8はあっという間に上抜けていますが、さらに上の261.8に達してからは上ひげをつけ明確に抑えられていることが分かります。
これらの値動きを見て、フィボナッチエクスパンション(FE)の261.8に達した後は「もしかするとここから上昇4波へ移行するかもしれないぞ」ということが考えられます。
ここまでは大まかなシナリオ通りです。
ここからの分かりやすい(予測のしやすい)大まかな値動きとしては、
- エリオット波動4波の特徴に従い、ジグザグの値動きで戻して上昇⇒買い
- フィボナッチリトレースメント(FR)の38.2までの戻しから上昇⇒買い
- フィボナッチエクスパンション(FE)の261.8から下降せずに上昇⇒買い
FE261.8到達時点のシナリオとしては、上昇トレンドなので基本的には相場の流れに乗って「どのような値動きになれば買えるのか?」というシナリオを立てるのが自然です。
上記のパターンになれば自信を持って買うことができます。
フィボナッチリトレースメント(FR)の61.8という数値もありますが、この相場状況で61.8に達してしまうと下降の力が強いということになるので、そうなった場合は買いだけを考えることは難しくなります。
結果、4時間足はどのような値動きになったのか?
結果、1~3全部ハズレ!!笑
過去チャートなので先が見えているので初めから答えは分かっていますが、結果的にシナリオ通りの値動きにならず下降していきました。
FE261.8付近で停滞せず、エリオット波動4波的な値動きにならず、FR38.2どころかFR61.8でも止まらず、おまけに200MAまで下抜けてくる始末。
エリオット波動は5波に達することなく崩れてしまいました。
しかし、FE261.8に到達した時点でのシナリオとしては、上記の環境認識や3つのシナリオは間違っていません。
FXトレードの王道はトレンドに乗ること(トレンドフォロー、順張り)です。
そのことから考えると、FE261.8に達するまでは明らかに上昇の力が強いので、押し目からの買いを考えるのが王道です。
また、FXの相場は一直線に動くのではなく、上の図のように押し戻しを繰り返して上昇、もしくは下降していきます。
今回も、FE261.8に達してから下降していくにしても、図のような値動きになるのが自然だと考えます。
なので、どちらにせよ押し目からの買いを狙うのが、こういう相場では勝つ確率が高くなります。
余談ですが、私はこういう相場が苦手です。
臨機応変に対応できないというか、シナリオと真逆の値動きになった時に大損をすることが多いです。
今回もやらかしてしまいましたが、昔と違い切り替えることができるようになったので取り返すことができました。
FXで環境認識やシナリオが外れたときはどうすればいいのか?
FXで環境認識やシナリオが外れることは何も悪いことではありません。
FXは環境認識やシナリオ通りになればトレードをして、シナリオが外れたらトレードをせずに再度環境認識やシナリオを立て直せばいいだけです。
FXは自分が分かる(予測のしやすい)相場でだけトレードをするからお金を稼ぐことができます。
※環境認識やシナリオが外れることと、間違っていることは同じ意味ではありません。
外れることは全く問題ないですが、間違っている場合は安定してFXで勝つことはできません。
それは自分が順張り狙いか、それとも逆張り狙いか等々によって変わってくるものなので一概には言えませんが、まずは自分がどのような狙いでFXに取り組むのかということを明確にすることが必要です。
再度、環境認識・シナリオを作成~FXトレードまでを紹介
先ほどのチャートを見ると、直近はとても下降の力が強いですが、このままずっと下がり続ける確率は低いと考えます。
重複しますが、FXの相場は押し戻しを繰り返して上昇、もしくは下降していきます。
それを踏まえると、この下降もどこかでは一旦落ち着くのではないか?ということが考えられます。
では、どこで一旦落ち着きそうなのか?
フィボナッチを使って戻しを測りたいですが、FR38.2もFR61.8もすでに下抜けてしまっており使うことはできなさそうです。
フィボナッチエクスパンションも下降の起点に谷がないので使えません。
FXの相場の特徴として、「過去に買い、もしくは売りが入ったポイントは反応しやすい」ということが挙げられます。
いくら直近は下降してきているとはいえ、やはりその前の上昇が気になります。
その上昇の買いが入ったポイント(赤いマル印)でどのような値動きになるのか?ということを観察します。
すると、一番上の赤マルのポイントで反応しました。
「前回買いが入ったポイントで反応したから買い!」と考えてしまうのは軽率です。
直前では強めに下げてきているので、この時点では本格的に買っていく判断をするのは難しいです。
達したからすぐに何かをしようとするのではなく、これからどのような値動きになるのかをしばらく観察したいです。
それまでの値動きも細かく観察すると、徐々に下降の力が削がれてきていることが分かります。
特に前回買いが入ったポイントに達してからは、下降の力が著明に削がれています。
そして、前回買いが入ったポイントを結局下抜けることができずに停滞しています。
この値動きを見て、直近の下降が落ち着くのはここかもしれない、ということを考えます。
私はここで買って、直近高値(200MA)まで取りました。
この想定していたポイントからの上昇が強めだったので、ここからはしばらく上昇していくかもしれない、という考えが強くなります。
下降の力が落ち着いた後の環境認識・シナリオ
ただ、直近の下降が余りにも強いので、買いだけでなくある程度のところまで上昇したら次は売れるかもしれない、ということも考えることができます。
この上昇がどこまで続くかということを予測するためにフィボナッチリトレースメントとフィボナッチエクスパンションを使ってみます。
フィボナッチリトレースメントを使うのであれば、
このように当てることができそうです。
まずはFR38.2付近にどのような値動きで達し、そして達してからの値動きになるのかを見ます。
フィボナッチエクスパンションを使うのであれば、
このように当てることができそうです。
まずはFE161.8に達するまでの値動きはどうか、そして達してからの値動きはどうかを見ます。
また、近視眼的なここの値動きは、エリオット波動のような値動きになっているようにも見えます。
エリオット波動であると仮定すると3波にあたるので、フィボナッチの意味のある数値に達するまでは買いを狙う方が良いように思えます。
今回はFE161.8に達してから明確に反応していることが分かります。
さて、これからの値動きはどのようになるのか楽しみですね。