「FXで勝てる戦略」を立てる前にする“準備”
FXで勝てる戦略を立てるための大前提があります。
それは「実際に勝てているFXトレーダーにFXを教えてもらう」ということです。
基本的に、FXは独学では勝てるようになりません。
独学というのはFX手法を自作することだけでなく、本やネット等で情報を取ってきて学ぶことも含まれます。
FXの独学だと最初から勝てないか、一時的に勝てたとしてもどこかでやらかしてしまう可能性が高くなります。
重複しますが、実際に勝てているFXトレーダーに弟子入りしFX手法を教えてもらい学び続けること。
これが、FXで勝てる戦略を立てる戦略を立てるための前提条件になります。
勝てるFXの戦略「”トレンド相場”と”レンジ相場”」
FXの相場は大きく分けると、トレンド相場とレンジ相場の2つに分けられます。
もちろんもっと細分化できますが、この大まかな2つの相場だけでも戦略は全く変わってきます。
まずはこの2つの相場の基本戦略をしっかりと身に着けることで、勝てるFXトレーダーにグッと近づけます。
ここでは「トレンド相場とレンジ相場の戦略の違い」を説明します。
FX、レンジ相場の戦略の立て方
レンジ相場の基本戦略は、「レンジのできるだけ上から売って下から買う、真ん中では余計なことをしない」です。
押し目や戻り目からエントリーするのではなく、できるだけ”際”からエントリーする戦略を立てなくてはいけません。
1回のFXトレードで何十、何百pipsも狙うのではなく、伸ばさずに短く取る(20~30pips)のが基本です。
しかし、言うは易く行うは難し。
リアルタイムでは気が付かずに、後から振り返ってみてレンジ相場だったと気が付くことも多々あります。
レンジの上限・下限といっても上図のように毎度きれいに揃っているわけではないし、到達せずに上昇・下降することもあれば、抜けてから戻ってくることだって多々あります。
レンジ(横ばい)になっている理由を探す
レンジだからといって売りも買いも狙うのではなく、どちらかに絞って狙う戦略を立てる方が勝率が高くなります。
そのためにはどちらが優勢なのかを見極めなくてはいけません。
レンジになっているということは、売り勢力と買い勢力がせめぎ合っているということですよね。
意味もなくレンジになっているのではなく、抵抗となる何かがそこにあるからせめぎ合いが生じていると考えられます。
2019年10月~11月のポンド円を例に挙げて考えます。
まずは4時間足チャートから。
全体的には上昇の力が強いですが、実に1ヵ月以上の横ばい(赤枠)が目立ちます。
1時間足でこの部分を見てみると、
明確なレンジ相場だということが分かります。
なぜここでこれほどまでに長い横ばいになったのかを考えます。
4時間足や1時間足では規模が大きすぎる横ばいなので、さらに上位時間足の日足を確認します。
すると、目立つ下降のフィボナッチリトレースメント(FR)のFR61.8で上昇が止まっていることが分かりました。
日足レベルのFRが効いているので、4時間足や1時間足でこれほどまでに長い横ばいが続いたことも納得できます。
この局面であれば、買いよりも売りの戦略を立てる方が勝てる確率は上がります。
当然のことながら、下位時間足の根拠よりも上位時間足の根拠の方が強く効きやすいからです。
1時間足に戻りますが、左半分ではまだどうなるのか分かりません。
しかし、右半分では明確に日足FR61.8付近で止まっていることが分かります。
この時に初めて上限からの売りができると考えます。
今回の例のように、何か節目となりそうなポイントに達したときにレンジのような値動きになることが多いです。
もちろん達したからすぐにレンジが始まるわけではないので、節目のポイントに達したからどうなるのか?という”様子見”が必要になります。
FX、トレンド相場の戦略の立て方
FXのトレンド相場の戦略の基本は、「順張り(トレンドフォロー)」ですね。
押し目買い、戻り売りを狙う相場です。
レンジ相場よりも勝率が高くなりやすく、且つ大きな利益を狙うこともできます。
そんなことは初心者FXトレーダーでも全く勝てていないFXトレーダーでも知っています。
しかし、それを実行し続けている人はどれくらいいるのでしょうか。
トレンド相場の流れに乗っていくのは、簡単なようで意外と難しい。
順張りが戦略の基本と頭では分かっていても、
「ここまで上昇(下降)したのだからそろそろ・・・。」
と安易な逆張りをしてしまい、大損失を被ったことのあるFXトレーダーは多いはずです。
もしくは、
「前のトレンドは乗って行けたけど、今回は乗れなかった。」
という人もいると思います。
相場は「行く時はどこまでも行く」
行く時はどこまでも行く。
昔のFXの先生のブログ記事の一つに書かれていた印象に残っている言葉です。
トレンド相場がいつまでも続くことはなく、いつかどこかで終わりが訪れます。
その”終わり”がどこなのかを予測するために様々なツールを使います。
が、それらはあくまでも”目安”であって、確実に効くという保証はどこにもありません。
言い換えると、「いつトレンドが終わるのかは誰にも分からない」ということです。
抵抗となりそうなポイントをことごとく抜けて、行き着くところまでとことん行く。
レンジ相場と同様に、後から振り返ってみたときに初めて「トレンド転換だったんだ」と、そこでようやく分かります。
右も左もわからない初心者FXトレーダーの時は何も考えずに買って(売って)爆益を上げることができることもあるかもしれませんが、なまじFXを勉強していると「そろそろトレンド転換くるんじゃね?」と疑い深くなり、結局全く手を出せずに終わる人もいるかと思います。
もちろんFXで勝てる戦略を立てるためには、「そろそろ危ないな」というポイントに差し掛かっていると判断できるようにならなくてはいけないのですが、逆張りの思考になるのも違います。
そこら辺のバランスというか調整が難しいなと感じる今日この頃です。
下がるべきポイントで下がらない、ということは?
例えば現在のポンド円。
チャート画像は4時間足ですが、誰がどう見ても上昇トレンドですよね。
上手くトレンドに乗って行けた人は爆益を上げることができた相場だと思います。
しかし、個人的にはリアルタイムで見ていて「下がりそうで下がらない嫌な相場」に感じました(上手く乗っていけなかった)。
私は、このトレンド相場がどこまで行くのか?ということを予測するためにフィボナッチエクスパンション(FE)を使いました。
具体的には、このトレンドの起点と思われる山にFEを当てていました。
前回強く売りが入ったポイント付近にFE161.8が位置しており、そこまでの上昇はありえるのかもしれないと考えていました。
しかし、全体的には上昇トレンドですが、横ばい(赤枠)を挟んでいてそこまで上昇が強いようには感じていませんでした。
そのため、FE161.8までは上昇しないだろうと考えていましたが、それに反してグイグイと上昇してくる(こういう粘り強い上昇は苦手です)。
抜けた直後では、まだ本当に上抜けたかは分かりません。
しかし、その後の値動きを見てみると下降する力はないことが分かります。
結局、三度目の正直でも下がらなかったところで決着がつきました。
そこから目指すのはもちろんFE161.8ですよね。
実際にピッタリまで上昇しています。
上昇トレンドとはいえ、ここでの売りはアリだと思います。
その後ですよね。
ここから下がる(転換する)のかなと思っていましたが、全然下げてこない。
FE161.8で2回抑えられた、且つ三度目の正直でも下降しない。
ということは?
まだ上昇の力が強く、ここを上抜けていく可能性があるかもしれません。
なので、売りを狙うのは危険という判断ができそうです。