FX初心者のうちは、目線を固定することができる相場だけトレードする
FX初心者は、目線を固定できる相場だけトレードすることで勝てる確率が上がります。
基本的には、上位時間足の流れに沿って目線を固定してトレードをします。
FXで目線を固定するにあたっては、環境認識が重要になります。
環境認識をして現状を把握したうえで、買いと売り、どちらに目線を固定するのかを決めてシナリオを立てます。
やりがちなのは、買いと売り両方のシナリオを立ててしまうこと。
ある程度FXで勝てるようになれば、その場の状況に応じて買いと売りを切り替えるといった器用なことができるのかもしれません。
しかし、FX初心者のうちは欲張らずに目線を固定した方がいいです。
その分FXトレードの回数は少なくなるかもしれません。
FXはたくさんトレードするから儲かるのではなく、高確率で勝てるポイントだけを狙うからお金が増えていきます。
とはいえ、FX初心者のうちから高確率で勝てるポイントだけを狙い定めることは難しいと思います。
FX初心者でも簡単に目線を固定できる相場は、トレンド相場です。
トレンドの流れに沿ってFXトレードをする。
トレンドフォローとか順張り、といわれるやつですね。
トレンドに乗りさえすれば、多少エントリーポイントがマズくても下手に損切りさえしなければそのうち勝てます。
なので、最初は簡単に目線を固定できるトレンドに乗ることを意識してFXトレードをすることが望ましいです。
買いと売り、どちらに目線を固定すればいいのか分からない相場
環境認識をしてシナリオを立てるときに、買い目線にするのか?もしくは売り目線にするのか?を決めてエントリーチャンスを待ちます。
しかし、毎日FXシナリオを立てていると「買いと売り、どちらなのだろうか?」と迷う相場が必ず出てきます。
例えば、ポンド円のこの相場。
赤い縦線の位置での話です。
4時間足は2000pipsを超えるとてつもない下降トレンドの後、やや強めに戻してきています。
しかし、それからの値動きを見てみると、200MAに絡みつくような値動きで方向性がハッキリしません。
続いて1時間足を見てみます。
200MAを下抜け強めに下降してきました。
しかし、その後の値動きはもみ合いで、4時間足同様に方向性がハッキリしない値動きになっています。
4時間足、1時間足ともにトレンドではないので、これから上昇するのか、はたまた下降していくのかは、この時点では判断ができません。
こういう相場で下手に手を出すと、往復ビンタをくらったりエントリーしたとたんに逆行したりと痛い目を見る確率が高くなります。
FXには、買いと売りの選択肢以外に「様子を見る」という選択肢があります。
これは非常に重要な選択肢で、この選択肢を持っていない人はFXで安定して勝つことができません。
毎日FXトレードをしなくては気が済まない!という人は、上図のような目線を固定することが難しい相場でも手を出してしまうからです。
なので「FXで目線を固定しようにもよく分からない」と悩む相場が訪れたら、その時は何かしようとするのではなく、自分が分かるパターンになるまで様子を見るというのも一つの戦略です。
FXで目線を固定している時に大損失になりやすい相場
買い目線、売り目線どちらかに目線を固定している時に大損失になりやすい相場があります。
それは、相場の流れに沿ったFXシナリオを立てたにもかかわらず、それとは逆の値動きになる相場です。
例えば、トレンド転換の時はそのような値動きになることが多いです。
FXで目線を固定している時に大きな損失になる相場は、こういう相場の場合が多いですです。
FX勉強会内のFXトレード報告を見ていても、参加者が大きな損失になっているのは決まってこういう相場で、私もこういう相場が苦手です。
FXで上位時間足の値動きに素直に従って目線を固定していると、大損失になりやすい値動きを紹介します。
最近のポンド円を例に挙げます。
1時間足です。
強い上昇トレンドである、ということが一目瞭然ですね。
素直に相場の流れに乗ることを意識している人であれば、この値動きを見て「買いが有利だから、押し目から買おう」と思うわけです。
しかし、その後の値動きを見てみると・・・
だだ下がりですね。
上昇トレンドだからといって、いつまでも保有していたり買いばかりを狙うと大損失を招く相場です。
他にも例を挙げます。
こちらもポンド円1時間足。
よく分からないゾーンを一気に上抜ける強い上昇が発生しました。
この値動きを見て「買いが優勢だ!」と考えます。
狙うは「押し目買い」ですね。
まさかこの上昇を見て「すぐさま先っぽから売ろう!」と思う曲芸師はいないと思います。
しかし、その後の値動きはというと・・・
先ほどの例と同様にだだ下がりです。
トレンド相場であれば、逆張りをせずに素直に流れに乗りさえすれば、多少エントリーポイントがマズくても保有していればそのうち利益になることが多いです。
しかし、こういう相場でそれをやってしまうと大損どころか口座破綻もあり得ます。
上昇トレンドだからとしつこく買いばかりして、その結果口座破綻というコースもあるかもしれません。
こういう相場は過去にも定期的に訪れていますし、将来的にも恐らく訪れます。
相場が反転する値動きを逃さない
トレンドが転換するのもそれなりの理由があります。
トレンドに乗って目線を固定することは大事ですが、いつまでもそればかりをしていてはいけません。
間違っても「指標発表や要人発言があったからー」と、ファンダメンタルズ分析をしてはいけません。
100%テクニカル分析で考えます。
先ほどの1つ目の例であれば、どのように考えられるでしょうか?
上昇トレンドであることには変わりありません。
よく見るとエリオット波動が数えられ、3波にあたると思われます。
どこまでも上昇するということは有り得ないので、ある程度の予測は立てておきたいです。
そのために0-1-2波にフィボナッチエクスパンションを当てると、FE161.8は上抜けていますが、FE261.8で明確に反応していることがわかります。R
その後の値動きを観察すると、結局FE261.8を上抜けることができず下がってきました。
大事なのはここからの値動きです。
3波が終了したと仮定すると、次は4波へ移行したということになります。
4波の値動きの特徴は、ジグザグの値動きになりやすいということ。
今回の相場ではどうでしょうか?
FE261.8からはガクッっと力強く下げてきており、通常の4波の値動きとは違うことが分かります。
その後の値動きを見ても上昇するべきポイントを次々と下抜けてきており、いつまでも買いを狙うのは危ないかもしれない、下降の力が削がれるポイントまでは下手に手を出さず様子を見たほうがいいかもしれない、という判断ができます。
続いて2つ目の例を振り返ります。
1時間足のこの急騰は、なぜここで止まったのでしょうか?
4時間足を見ればよく分かります。
強い下降の後、強めに戻してきました。
しかし、どうしても超えられない抵抗帯があり下降。
今回の急騰も、その抵抗帯ピッタリで抑えられていることが分かります。
5分足を見ても、その抵抗帯で3回止められて落ちてきています。
底からの値動きはだだ下がりで、押し目から買うチャンスはないように思えます。
このように、テクニカル分析だけで振り返り考えることで見えてくるものがたくさんあります。
相場の流れに乗って目線を固定してシナリオを立てトレードをし、その結果逆行して最初の一発目でマイナス100pipsくらいの大損を出すのは仕方がないかもしれません。
そこでいつまでも目線を固定することに固執するのではなく、一旦頭を冷やして考えを柔軟に切り替えることも重要です。
そういった時に気分を切り替える自分なりの”何か”を持つこともいいのかもしれませんね。