今がどの波にいるのか。
現在地はどこを目指しているのか。
トレードにおいてこれらを把握することは大切。
でもどの波にいるのか何を目指しているのか分からない。
だから当てずっぽうのトレードになってしまう。
勝てない。
今回はフィボナッチリトレースメントだけを使って波の捉え方を簡単に解説します。
キーワードは「とにかくフィボナッチリトレースメントだけ」。
波の捉え方におけるFXフィボナッチリトレースメント
フィボナッチリトレースメントについてと波の捉え方をまずは簡単に説明します。
その後に実際の相場で解説したいと思います。
フィボナッチリトレースメント
フィボナッチリトレースメントは相場の押し戻しを数値で表示して計るツールになります。
MT4などのプラットフォームに無料で使える無敵のツール。
無料でFXで使えて勝てる道具を使わない手は無い。
なぜ押し戻しを数値で表示してくれるフィボナッチリトレースメントが使えるのか。
それはFXトレードの基本に沿っているから。
トレードの王道は順張り(トレンドフォロー)。
トレンドフォローをする時は伸びた先では当然押し戻しが発生するのでトレードするのであれば押し戻しを待たなければいけません。
何もツールが無い状態だと素人や初心者では正しい押し戻しを判断出来ない。
そこで使えるのがフィボナッチリトレースメント。
波の捉え方で使う数値は2つ
押し戻しを計るフィボナッチリトレースメントでとりあえず使う数値は2つ。
38.2%と61.8%。
38.2%も61.8%も押し戻しの数値としてはもっとも重要なもの。
ではこの2つは何が違うのか。
それは単純に浅いのか深いのか。
押し戻しが38.2%で止まらないのであれば次にどこを目指すのか。
それは当然61.8%。
2つとも重要な数値なのでとりあえず押し戻しが発生したら38.2%でどうなるのかを見ます。
で38.2%で止まらないのであれば61.8%でどうなるのかを見る。
フィボナッチリトレースメントでの波の捉え方
フィボナッチリトレースメントが効きやすい波は2種類あると思います。
1つ目が直線的な波。
2つ目が値動きとして意味のある波。
使う順序としてはまずは直近の直線的な波。
でその波の次が値動きとして意味のある波になります。
では波の捉え方はどうなるのか。
フィボナッチリトレースメントを使う順序から追って行けばいいですね。
まず直近の直線的な波に使って38.2%と61.8%を見る。
でもしもその直線的な波でFR61.8%を抜けて行ったとしたら?
その波に対しての押し戻しはかなり深い=押し戻しが強いということになりますよね。
お買い得でもお売り得でも無く、賞味期限が切れているようなイメージ。
そうなった時に次の値動きとして意味のある波にフィボナッチリトレースメントを使ってみる。
ただこれだけ。
今の波に対して61.8%を超えたのかどうかで判断をしてみればいい。
波の捉え方はトレードとは別問題
フィボナッチリトレースメントだけを使った波の捉え方が分かった。
じゃあトレードで勝てるのか。
直線的な波の61.8%を抜けて行ったから次の値動きとして意味のある波に切り替えて61.8%まで来ましたじゃあ売り買いしましょう。
というのは素人や初心者にありがちな見えやすいモノだけを見てトレードしているのと変わらない。
あくまで値動きがどうなのかを見て判断するのが正しいトレード。
なのでフィボナッチリトレースメントだけを使った波の捉え方とトレードは別問題になります。
波の捉え方をフィボナッチリトレースメントでFX実践相場解説
2020年2月13日ポンド円。
この時の相場ではフィボナッチリトレースメントを切り替えて使うと分かりやすくなるので取り上げてみます。
環境認識
波を捉えるためにも。
告白するならお友達から。
FXやるなら環境認識から。
4時間足
パッと見た感じは高値から結構強めに下降してきて200MAを境に横這いみたいな値動きの現状。
高値から強く下降しているので基本的には売りたいなとまずは考えますよね。
左側が全然分からないのでちょっとチャートを縮めてみましょう。
高値からかなり強く下降してきて、安値で抑えられてこちらも強く上昇。
現在地というのは前回落ちたレート付近で止められて強く下降していますという場面。
トレンドが転換するかどうかという相場だということが分かります。
直近を見ると強い下降の戻しから何度か下げていますが、安値付近をどうしても抜けていかない。
直前では安値で3度止まって上昇して来ている所になります。
ということは戻したら買いの方が自然ですかね。
1時間足
1時間足で全体的に下降相場っぽいですね。
エリオット波動で波を見ると高値から下降5波から反発して再度安値を試すも抜けられず上昇して来ている。
とりあえず全体的には下降なので直前下降の波にフィボナッチリトレースメントを当てて見ます。
そうするとFR38.2%からは下げずに上昇、FR61.8%では全く止まらずに強く上抜け。
この意味というのは直前の下降に対して現在の上昇は力強いということになると思います。
ということはここから下降していないのであれば押し目から買って行けるんじゃないか。
そして直前下降のFR61.8%を抜けたということは賞味期限切れみたいなもので使えなくなる。
では次にどこの波を捉えてフィボナッチリトレースメントを使うか。
それは意味のある値動きをしている波でしたね。
高値からエリオット波動5波で下降してきた波というのは意味がありそうです。
ではその高値から安値までにフィボナッチリトレースメントを使ってみます。
そうすると現在地はFR38.2%は上抜けているので次に目指すとしたら当然61.8%。
買うとしたらそこまでを買っていけそう。
ちなみに直近の上昇に先ほどFR61.8%を強く抜けたチャートで波を赤いラインで書きましたが、それを見ると何かに見えませんか。
エリオット波動的な感じ。
安値から3波まで来て4波が来るかも、じゃあ5波で買おうってなりそうですよね。
だとすれば4波というのはどこで止まりやすいでしたっけ?
そう!1波の高値。
押し目買いの目安が一つ出来ました。
他に押し目買いの目安が欲しいので困った時のフィボナッチリトレースメントを安値から高値に使うと、FR38.2%付近が丁度良さそう。
1波高値付近でもあるし、傾きは水平なのであまり参考にはなりませんが200MAという抵抗もありそうです。
その付近で下げ止まるなら買えそうですね。
では最後に5分足を見て行きましょう。
5分足
高値から綺麗にエリオット波動5波っぽい波。
下降起点に波にFEを使うと161.8%から強めに反発している。
200MAで止められているような感じですが、下げて行かない。
いつもの3度安値付近で止められた所から強い陽線が出ました。
ここで買い。
利確は1時間足の使い直した意味のある波の下降FR61.8%で前回とよく落ちたレート付近までを目標に保有してみる。
1時間足では上昇5波を狙っているので3波高値付近でもいいかもしれないですね。
波の捉え方は分かりやすくしてシンプルにFXを考える
私のようなおバカな人間は同時に何個も見て考えるということは難しい。
同時に何個も見て考えても結果として混乱して訳のわからない分析になってしまうので出来ればそれは避けたい。
それであれば出来るだけ見て考える数を減らしたい。
しかもそれは出来るだけFXで使えて意味のあるものを。
それが今回はフィボナッチリトレースメントなわけです。
細かく細かく色々なもので波を捉えようとすると多くの人はすぐに訳が分からなくなると思います。
そうなると行きつく先は挫折して諦めたり、また別の何かを探しに行ったりしますよね。
とりあえず使える一つに絞ってそれだけを突き詰めてみる。
フィボナッチリトレースメントだけを使って波を捉えられるようになったから勝てるというわけではないですが、シンプルだからこそそれに対しての値動きの意味も考えられますよね。
ツールでごちゃごちゃとやるよりはそれはシンプルにして後は値動きの意味を考えるための容量に回す。
これを永遠と続けて学習する。
確かに多くの物を習得して全部使いこなせるようになればトレードはもっと出来るかもしれません。
ただそこに辿り着くまでにはかなりの年月が掛かるか、辿り着けない。
であればまずはひとつに絞ってやってみる。
ひとつを極める。
脇目も振らずにトコトン付き合う。
この方が早く分かる日が来るような気がします。
さあ今日もFXの学習頑張りましょうね!