1日1回エントリーしなければ気が済まない。
毎日トレードしないと死んじゃう。
この思考はFXでは死亡フラグ。
じゃあどんな時にエントリーを見送るのか。
今回はエントリーを見送る実例を過去相場からお話します。
キーワードは「何か問題ありますか?」。
FXでエントリーを見送る流れ
エントリーを見送るまでの経緯をまずは簡単にお話しします。
エントリーを見送る前に
FXでトレードをするためにはやるべきことがあります。
まずは環境認識。
デイトレードであれば4時間足、1時間足で環境認識をして5分足でエントリータイミングを計る。
なのでまず4時間足、1時間足を追って相場をテクニカル分析します。
例えば4時間足では上昇トレンドでも上昇した先で意味のある所から下降してきている。
で1時間足では高値から強めに下降して来ており、高安値を切り下げている。
ということは戻り売りをしたい。
でも現在地は1時間足で下げた先なので戻しを待ちたい。
ここまでが環境認識。
で次にやるべきことは環境認識を基に今後どういった値動きになるのかをシナリオ立てる。
戻しを待ちたいのであればどこが戻り目になるのかを考える。
下降に対してのフィボナッチリトレースメント38.2%なのか61.8%なのか。
フィボナッチエクスパンションは上昇起点から使えるか。
トレンドラインは引けないだろうか。
エリオット波動的には今どういった位置にいるんだろうか。
200MAはどうだろうか。
などなど。
それらを使ってある程度の予測を立てる。
あとは細かな値動きで勢いはどうなのか。
値動きの勢いが弱く戻り目ポイントまで来たのか。
値動きの勢いが思ったより強く戻り目ポイントまで来たのか。
売りたいのであれば上昇しないのを確認してからエントリータイミングを計って売ってみる。
これがトレードまでの一連の流れ。
エントリーを見送る経緯
じゃあどうなったらエントリーを見送るのか。
環境認識をしてシナリオを立てる。
で実際の値動きがそうはならなかった。
ということはエントリーを見送ろうとなりますよね。
素人や初心者でやってしまいがちなことが、環境認識をしてシナリオを立てたからその付近までどういう値動きだろうとそこまで来たからトレードする。
売りたいんだけど、明らかにそこまでの上昇の勢いが強すぎる。
上昇の勢いが強いという事は下降はしない。
ドンと上げてドンと下げるなんてことも無くは無いと思いますが、その場合は他に多くの根拠があるケース。
基本的には売りたいのであれば上昇の勢いが殺されたのを確認して売る。
これが最も安全で簡単。
エントリーを見送る為には細かな値動きを確認しなければいけないということ。
事前に行う環境認識が間違っていればそれに合わせたシナリオも間違っている。
となると当然エントリー出来るような値動きにはならないのでエントリーは見送るという結果になるはず。
環境認識やシナリオは合っているんだけど実際の値動きでそうはならないから見送る。
環境認識やシナリオが間違っていて値動きはそうならないから見送る。
見送るにもこの2つがありそうです。
合っている場合にはただエントリーを見送ればいいだけの話ですが、間違っている場合にはその後しっかりとなぜ間違ったのかを振り返りましょう。
それを修正してこそ今後エントリーを正しく見送ることが出来るようになるので。
エントリーを見送るFX実例相場解説
では過去相場でエントリーは恐らく見送るであろう相場を過去チャートで解説していきます。
2019年11月25日ポンド円。
環境認識
エントリーを見送る判断をするためにはもちろん。
告白するならお友達から。
FXやるなら環境認識から。
4時間足
安値から上昇して来ている上昇トレンド。
直近は何かずーっと横這いのレンジのような値動きになっています。
全体的には上昇でほとんど戻さずに横這いが続いているので上昇が強いとも言えそうです。
エリオット波動的に見るのであれば上昇5波から横這いになっています。
上昇5波まで来たから次は下降エリオットが始まりますということは無いので、今はまだ上昇5波中といった感じですかね。
左側がこれでは分からないので、チャートを少し小さくして見てみます。
小さくして見ると左から強く下降して上昇に転じているのが分かります。
じゃあ現在地はどこなのかを見るのに使うのは当然フィボナッチリトレースメント。
そうすると最高値からの下降FR61.8%を境に長い横這い相場になっていることが分かります。
下降の戻り目として意味のある所だということですね。
上昇相場とは言え安易に買ってはいけない所で現状として横這いになっていることが分かります。
直近の値動きを見ると横這いからグッと上昇して高値を若干切り上げた後でその分が高安値を切り下げて全部戻されている。
上昇相場ではありますが、意味のある所で横這いが続き、直近上昇が否定されているような値動きでもある。
じゃあ売りで考えて見ようか。
1時間足
高値から強く下降してきて、急上昇した安値を割って来ているように見えます。
エリオット波動的に下降を見ると下降5波で強く下げた後。
下降5波で下げた所では当然何も出来ません。
FXトレードの王道は押し戻しを待ってからのトレンドフォローですから。
ということは戻しを待って売りたいと考えるのが自然なんじゃないでしょうか。
4時間足、1時間足での環境認識としてこの日は売りがいいかもしれない。
じゃあ売りのシナリオを考えてみよう。
シナリオ
4時間足1時間足の環境認識を基にどこで戻り売りが出来るのか。
まずシナリオを考える為に困った時のあれを使ってみましょう。
高値からの下降フィボナッチリトレースメント38.2%もしくは61.8%を当然チェックします。
高値からの下降に対してトレンドラインも引けそう。
まずはそこまでの値動きを見て良さそうなら売りが考えられそうです。
もしくはFR61.8%には前回4波から5波で強く落ちたレートがあるので、そこまで良い値動きで上昇してくれば売りが考えられそう。
そしてもう一つ。
FR38.2%すら戻さずにずーっと値動きが停滞するのであれば出来るだけ右側まで待って売ってみるというのも考えられそう。
とりあえずFR38.2%に水平線を引いておきます。
シナリオは決まりました。
後は5分足を確認するだけです。
5分足
環境認識、シナリオからまず2つの選択肢。
FR38.2%まで戻さずにずーっと時間をかけても上昇出来ないなら出来るだけ右側まで待ってからの売り。
そしてFR38.2%とトレンドライン付近までの値動きで上昇出来ないなら売り。
実際には安値からグイグイと強く上昇して来ています。
最初のシナリオは無くなりました。
そして次のシナリオまでもグイグイ上昇して来ました。
この値動きでは明らかに上昇が強いのが分かります。
シナリオで想定して付近まで来たからといって売ったら死にそう。
で待っているとスルッと抜けて上昇して行っちゃいました。
あー行ってらっしゃい。
で1日が終わりました。
エントリーは見送る日だったということですね。
FXエントリーの見送り自体に全く問題は無い
今回の相場解説ではシナリオに実際の値動きが合致しなかったのでエントリーは見送りという判断になったんですが、もう一つのシナリオがありましたね。
で翌日はそのシナリオに沿ってトレード出来そうな所がありました。
それについては一度ご自身で見てみて下さい。
とりあえずこの日はエントリーを見送って何も出来なかったのが結果。
でも何か問題があるでしょうか?
環境認識からのシナリオに無いところで無駄に当てずっぽうでトレードをして勝とうが負けようがそこに今後の意味があるんでしょうか。
負けたら「あーシナリオに無い所でトレードしちゃったなー」。
勝てたら「勝てたから正しかったー」。
という振り返りになるかもしれません。
でも大事なことはシナリオに沿ってトレード出来る所だけでやる。
これを永遠と続ける。
だから勝てるようになる。
シナリオ通りにならなくてトレードしないのであれば相場に身をさらさないということになるので、一切損失にならない。
これで問題ないんじゃないですかね。
決まったことを確実にやっていく方が今後に繋がって行くと思います。
また、これをCS(ケーススタディ)でも取り入れて学習していくと実際の相場でも対応力は判断力が上がるかもしれません。
さあ今日もFXの学習頑張りましょうね!