唐突ですが、マ○オメーカーというゲームを知っていますか?
このゲームには「FXで勝てるようになるためのヒント」が隠されています。
マ○オメーカーは、従来通りの既製コースをプレイするだけでなく、コースを自作したり世界中のプレイヤーが自作したコースもプレイしたりすることができます。
また、世界中のプレイヤーがコースのどこで失敗したのかを見ることができます。
「人の振り見て我が振り直せ」で、クリアするためには多くのプレイヤーが失敗したポイントは注意してプレイしなくてはいけません。
FXにおいても同様です。
安定してFXで勝てるようになるためには、勝ちやすいポイントだけでなく負けやすいポイントもしっかりと把握しておく必要があります。
FX初心者が負けやすい相場ってどんな相場?
いくつか例を挙げます。
2018年3月9日のポンド円1時間足。
この1時間足チャートだけを見ると、赤い縦線の位置から下降してきそうな感じがしませんか?
しかし、実際には全く下降せずに上昇していきました。
当然のことのように私はここで売って損失を出しました(笑)
私だけでなく、FX勉強会内でも売りで損失を出していた人がいたと記憶しています。
逆に、ここで買って利益を出していた人もいました。
この差は一体何でしょうか?
続いて2例目。
2021年3月4日のポンド円5分足。
この5分足チャートだけであれば、何となくここから下降していきそうな気がしませんか?
しかし、この相場もここから下降することなく上昇していきました。
この時間帯はチャートを監視していませんでしたが、この日は売り目線でシナリオを立てていました。
もしこの時間帯にチャートを監視していたら…と思うとゾッとします。
後から分析していきますが、逆にここは買いの局面なんですね。
もちろんFX勉強会内にはここで買っていた人も多くいました。
この局面では、なぜ売りではなく買いだったのでしょうか?
これらは「インジケーターや形式的なことに囚われやすい人が負けやすい相場」です。
例えば、
- 200MAがあるから。
- フィボナッチの○○があるから。
- エリオット波動の○波だから。
- トレンドラインがあるから。
等々。
確かにインジケーターは重要です。
しかし、それだけを重要視していては、FXで安定して勝ち続けるのは絶対に無理です。
確実に効くインジケーターや理論があるなら、誰でも簡単にお金持ちになれます。
フィボナッチやトレンドラインは効くこともあれば、効かないこともある。
エリオット波動の定義に当てはまる値動きになることもあれば、ならないこともある。
値動きも重要ですし、他の時間足も関連付けて分析しなくてはいけません。
【ROM専禁止】FXで勝ちやすい相場、負けやすい相場を実際に経験する
FXだけでなく何でもそうですが、酸いも甘いも知ることは上達にはだと考えます。
冒頭に「人の振り見て我が振り直せ」と述べましたが、自分が実際に経験したことが一番記憶に残ります。
本やブログを読んでみて出来る気になっても、実際にやってみると思ったように上手くいかないことだらけです。
FX初心者が負けやすい相場を攻略する①
先ほどの2例を振り返って、どのようにチャートを分析するのが正しかったのかを考えます。
2018年3月9日ポンド円から分析していきます。
1時間足
もう一度、1時間足チャートを見てみます。
全体的には下降が強い相場です。
ですので、大まかには売りが有利なように思えます。
しかし、直近は何やら様相が変わっているように見えます(赤枠内)。
約300pipsの目立つ鋭い上昇が発生しています。
もしここから下降トレンドが続くのであれば、このような上昇が発生するでしょうか。
また、この上昇で200MA上抜けを試して1回目は失敗に終わっていますが、その後もしつこく攻撃しています。
そもそも、この300pips近い鋭い上昇はなぜ発生したのでしょうか。
上位時間足の4時間足を見てみましょう。
4時間足
4時間足も1時間足同様に下降の力が強いですね。
優に1000pipsを超える下降が目立ちます。
こちらも大まかには売りを考える相場状況です。
しかし、現在地(赤い縦線の位置)というのは、下がりに下がった先っぽです。
「もうそろそろ戻すんじゃない?」という考えが頭をよぎります。
基本的には、しっかり戻しが入ってから売りたいですね。
では、どこから戻しが入る可能性があるのか?ということを考えます。
そこでフィボナッチエクスパンション(FE)を使ってみます。
おやおや?
FE161.8がバッチリ効いているではありませんか。
もしかすると、FE161.8で一旦下降が止まり、現在は戻しが入っている途中なのかもしれません。
次に、この戻しはどこまで続く可能性があるのか?ということを考えます。
そこで使うのはフィボナッチリトレースメント(FR)ですね。
まず最初は、FR38.2を目指して上昇していくのかもしれないという予測が立てられそうです。
FR38.2を上抜けていくのであれば、次の目的地は200MAでしょうか。
それらの目的にに達したら、値動き次第では売れるのかもしれません。
どちらにせよ、安全に売れるのはしばらく先の話になりそうです。
赤い縦線の時点では、「FE161.8という意味のあるポイントから上昇しており、短期的には買いを狙っていく相場状況なのかもしれない」という分析ができます。
おまけ(日足)
普段は日足は見なくても問題ありません。
今回の場合は、この相場状況でさらに買いの根拠が欲しいのであれば、日足を見てもいいかもしれません。
日足は上昇トレンドですね。
200MA付近に抵抗帯があり、そこに達していることが分かります。
さらにトレンドラインも引けます。
赤い縦線の時点ではこのまま下抜けていくか、それとも反発上昇するかは分かりませんが、一時的には反応しそうな状況にあることは分かります。
再度1時間足。そして最後に5分足。
上位時間足のチャート分析で、意味のあるポイントから上昇してきていることが分かりました。
そのことを踏まえて、もう一度1時間足を見ていきます。
もしここから下降トレンドが継続であれば、どのような値動きになるでしょうか。
直近の値動きをよくよく見ると、エリオット波動のような値動きで上昇してきていることが分かります。
全体的には下降トレンドなので、上昇エリオットのような値動きで5波まで終了し200MAに押さえつけられたところで売ってもいいかもしれません。
重要なのはここからの値動きです。
結局、エリオットの第5波まで終了したのにもかかわらず下降していません。
4波安値にも達することなく、V字に近い形で戻されてしまっています。
200MA付近で相場様の大好きな「三度目の正直」だからといって、これでは安易に売ることはできません。
5分足を見るとよく分かります。
チャート中央の200MAに潜り込んできたところでは売ってもいいと思います。
しかし、あっと言う間に強い上昇で戻されてきた後は手を出しにくい状況です。
買い、というのも難しいかもしれませんが、ここは何もせずに様子を見るという選択肢が安全という判断ができます。
FX初心者が負けやすい相場を攻略する②
2021年3月4日ポンド円
5分足
“5分足チャートだけ”を見たら売ってみたくなる相場なのかもしれません。
上側にトレンドラインが引けます。
しかも、200MAに抑えられるような形になっています。
大きな視点では『三度目の正直』っぽいし…。
5分足チャートだけではよく分からないので、上位時間足の環境認識をしていきます。
4時間足
とても強い上昇トレンドですね。
売っている場合じゃない相場です。
ただ、上昇した先っぽなので戻しを待ちたいと考えます。
1時間足
4時間足同様に、全体的には上昇の力が強い相場状況です。
しかし、直近の値動きはこれまでとは様相が違うように見えます。
目立つのは約300pipsの下降ですね。
4時間足でもかなり上昇した先っぽなので「そろそろ…」という値頃感(笑)が頭をよぎっていましたが、この下降を見て「ん?もしかして…」となります。
ここで使うのは、もちろんフィボナッチリトレースメント(FR)ですね。
もし売るのであれば、FR61.8までいい形で戻してきたら売れるかもしれません(上昇トレンドなので、できるだけ上から売りたい)。
実際にFR61.8までいい形で戻してきました。
ここでの売りはいいと思います。
しかし、「下がるならココ!(FR61.8)」というポイントから下がりません。
200MAも下抜けそうで抜けていきません。
その後、ジリジリと上昇して直近高値も上抜けてきました。
この時点で売りは厳しいですね。
さらに、下側トレンドラインも引くことができ、且つ『等間隔での三度目の正直』の形になっています。
ここまできたら、さらに売りは厳しい状況であるということが分かります。
相場の流れに乗って買いができます。