2021年2月26日のポンド円5分足チャート。
この局面だけを切り取ると、どちらかと言えば買いを狙う相場だと考えていました。
大まかには「下がりきった先っぽで買う」というシナリオを立てていました。
出来上がったチャートを振り返ると、大体想定していた辺りで下降が止まって上昇してきています。
この局面で買うのであれば、3つのエントリーポイントがありそうです。
結果的には①に関しては下がってきていますが、どのエントリーポイントも正しいです。
できれば②のエントリーポイントを掴みたいと考える人が多いと思います。
しかし、個人的には①や②のエントリーポイントではなく、③を狙って掴めるようなFXトレーダーになりたいです。
【FXは『エントリーポイント』が全て】利確や損切りはあまり重要ではない
FX界隈では、エントリーポイントよりも、それ以外のメンタル(笑)やエントリー後の立ち回りが重要視されているようです。
例えば、
- 損切りは○○pipsに…
- 損切りができずにそのまま…
- 損小利大が…
- エントリー後にポジションを保有するためにはメンタルを…
みたいな感じで。
FXは、エントリーポイントさえ良ければ負けません。
含み損を抱えてしんどい思いをしなくて済みます。
利益を伸ばせます。
多くのpipsを取らなくても、枚数を張ってFXトレードできます。
損切りのことなんて考えなくて済みます。
逆にエントリーポイントが悪ければ、環境認識が正しくても含み損を抱えるかもしれません。
保有するべき相場状況でも、逆行して自信がなくなり途中で逃げてしまうかもしれません。
そして、その後に想定していた通りの値動きに…。
極論のように聞こえるかもしれませんが、実際に毎度素晴らしいエントリーポイントを掴めているFXトレーダーはけっこういます。
そういった方々は、上がり際、下がり際を見事に掴んでいます。
もちろん月間勝率は100%。
FXでエントリーポイントを見極めるためには、200MAやフィボナッチに頼り過ぎない
私が学んでいるFX手法では、200MAやフィボナッチは重要なツールです。
チャート分析には必ずと言っていいほど使います。
しかし、毎度毎度ピッタリで効くわけではありません。
勝てないFXトレーダーほど、インジケーター等を過信します。
エントリーポイントを見極めるためには、インジケーターまでどのような値動きだったのか?インジケーターに達してからはどのような値動きになったのか?ということを見極める必要があります。
【FXチャート分析】先ほどの3つのエントリーポイントを振り返ります。
まずは上位時間足で環境認識をします。
4時間足【2021.2.26ポンド円】
4時間足のパッと見の印象は、強い上昇トレンドだなあということ。
FXの基本通りに『押し目買い』だけを狙っていれば、爆益を上げることができる相場です。
強いトレンドと言えど、いつまでも続くということはなく、どこかでは終わりが訪れます。
それを予測するためにフィボナッチを使うのですが、この相場では上昇の力が強すぎて使えません。
今回の相場のようなときは困りますね…。
そんな時はさらに上位時間足の日足を確認します。
日足
日足も上昇の力が強いですね。
相場の特徴として、過去に売りが入った価格帯は未来でも売りが入りやすい(買いも同様)という特徴があります。
過去に数千pipsの売りが入った価格帯に達しています。
また、上昇起点の山FE161.8にも達しており、いくら上昇が強くてもそろそろ危険なゾーンであることが分かります。
さらに、右肩上がりのトレンドラインも引くことができ、そこで反応しているように見えます。
私が学んでいるFX手法は主に4時間足と1時間足で環境認識をして、5分足でエントリーから決済をするデイトレードです。
なので、日足レベルの抵抗帯を下位時間足に直ちに反映させることはできません(あまり意味がない)。
ただ、日足レベルでは危険な水準に達しているという事実は頭の片隅に入れておきます。
2021年2月26日現在のポンド円は日足レベルの上昇トレンドなので、もしかすると落ちる時はとんでもなく落ちるかもしれません。
なので、上昇の力が強いからと言って、上昇した先っぽで買うととんでもないことになりかねません。
こういう相場で5分足レベルの上昇した先っぽで買った日には…。
5分足レベルではなく上位時間足レベルの押し目を待ちたいと考えます。
1時間足
当然1時間足も強い上昇トレンドです。
これだけ上昇してしまっては、1時間足でも基本的なフィボナッチの使い方はできません。
値動きだけを見ると、買いが有利なのは一目瞭然。
しかし、上昇した先っぽなので何か手掛かりがないと買いの判断をするのも難しいです。
そこで、少し特殊な使い方ですが、フィボナッチエクスパンション(FE)を次のチャートのように当ててみます。
1時間足のチャート1枚を見ると、現在の上昇トレンドは200MAで強く反発上昇したところから始まっているように見えます。
そこを起点として考えてFEを当てると、重要な数値であるFE161.8と261.8で反応していることが分かります。
結局FE161.8は上抜けてしまいましたが、FE261.8に達してからは何やら値動きが鈍化しているように見えます。
ここに達してからは売買どちらが有利なのかという判断をするのではなく、どのような値動きになるのか様子を見る局面だと考えます。
しばらく様子を観察していると、これまでとは様子が違う値動きでガタガタっと下降してきました。
もしかするとここからトレンド転換するのかもしれません。
そうだったとしても、今までこれだけ強い上昇トレンドが続いていたのにいきなり下降トレンドに移行する確率は低いと考えます。
これからの考えられる分かりやすい値動きは、
しばらくの横ばい(レンジ)を挟んで次の展開へ。
もしくは、エリオット波動のような値動きで下降して再上昇。
どちらにせよ、一旦は戻してくる確率が高いことが考えられます。
では、どこから戻してくることが考えられるでしょうか?
一番簡単に分かるのは、1時間足の200MAですね。
過去に効いているという事実があり、1時間足レベルの上昇トレンドの起点でもあります。
もう一つが、フィボナッチリトレースメント(FR)の38.2%ですね。
パッと思いつくのが上記の2つです。
実際にこの2つに達してどうなったのかを見ていきます。
5分足
進研ゼミトレードの罠
赤い水平線が1時間足の200MAとFR38.2%です。
これらは多くのFXトレーダーが意識しているので、反発してくることが多々あります。
今回も、その反発を狙って20pipsくらい取るFXトレードができそうです。
FX初心者でも誰でもできる、超簡単なお手軽トレードです。
このポイントでエントリーする場合は、モタモタしないことです。
下がりきった先っぽで、上昇してくるのを待たずにエントリーします。
FX勉強会では、これを「進研ゼミ」と呼んでいます。
しかし、FX勉強会に入会して色々な方にお話を伺っていると、熟練している人ほどこのようなFXトレードはしなくなる傾向があるように思います。
実際にある方(月間数千pips獲得しているような人)は、「反応を狙ったトレードはしていません」とおっしゃていました。
恐らく私が師事しているFXの先生も、このようなFXトレードはほとんど狙っていないのではないでしょうか。
200MAやフィボナッチといったインジケーターは、あくまでも目安なんですよね。
毎度毎度必ず効くという保証はどこにもありません。
200MAからの反発を狙ったFXトレードを振り返ると、今回はボラティリティがあったので下がりきったところで買うことができれギリギリ20pips取れますが、そうでなければ損切りしなくてはいけない値動きに見えます(ほぼ効いていない)。
FR38.2も同様です。
今回はFR38.2から反発してきましたが、下抜ける可能性だってあったわけです。
進研ゼミトレードはお手軽で誰でもできるFXトレードなのですが、多用しすぎるとインジケーターばかりに意識が向くようになるような気がします(特にFX初心者は)。
基本はインジケーター等のツールを使って値動きの意味を考えながら分析をしてトレードをすることなので、そこは注意が必要だと考えます。
【FXのエントリーポイント】基本は「押し目買い・戻り売り」を狙うこと
勝てるFXトレーダーは、実際に起こった事実(値動き)をとても重要視しているように思います。
とても用心深いというか。
実際に上昇(もしくは下降)下のを確かめて、その戻しから買う(売る)。
例えば今回の相場であれば、1時間足の200MAやFR38.2でエントリーするのではなく、どのような値動きになるのかを観察します。
200MAは…、下抜けてきた。
では、FR38.2は…?止まって反発上昇してきた。
その後の値動きは…、FR61.8で下降が止まったようだ。
小さなエリオット波動のような値動きで5波まで終わったかもしれない。
しかも『三度目の正直』で止まった!
ここでようやく買いエントリーをします。